忙しい社会人向け|資格の勉強のやり方を変えるだけで合格率は上がる

継続できる資格勉強方法

● 勉強しているのに成果が出ない
● 机に向かっている時間は長いのに点数が伸びない
● 自分より勉強していない人が先に合格して焦る
――そんな経験はありませんか?

多くの人は「勉強時間が足りないから合格できない」と考えがちですが、実は合否を分けるのは時間ではなく“正しい勉強法を知っているかどうか”です。

同じ資格を目指していても、費やす労力や時間、費用に数倍の差が生まれるのは、合格までの道筋が見えているかどうかの違いにすぎません。

私は設備設計一級建築士をはじめ複数の国家資格を取得し、限られた時間で効率的に合格する方法を積み上げてきました。

この記事では「最短で合格するために必要な考え方と勉強法」について解説します。

この記事を読むことで、
・短時間で合格できる人がやっている学習の考え方
・合格する人が絶対にやらない非効率な勉強
・今日から変えられる勉強の優先順位
が明確になります。

資格試験は「出題される可能性の高い知識を覚え、本番で再現できるか」が問われているだけです。完璧を目指す必要はありません。

合格というゴールに向かって、必要なところに絞って攻略していきましょう。

目次

おすすめの勉強法10選

合格

① 試験概要を把握する

挑戦する試験について、科目、配点、範囲、特徴をまず理解しましょう。

科目ごとの配点差、個別合否など試験ごとに異なるルールがあるため、概要を理解すれば「捨て科目」を判断するなど戦略的な学習が可能です。

最初に公式サイトを確認し、試験全体を把握しておくと学習がスムーズになります。

② 過去問中心で学習する

試験に合格する勉強の本質は「試験に出ることを覚える」こと。過去問は最強の教材です。

最初から自力で解く必要はなく、まず解説を読み、理解したら解説を隠して自分で再現してみます。このサイクルを繰り返すことで知識が定着します。

最低5年、可能なら10年分。最新年度は模試代わりに使うのが理想です。過去問は本番直前まで残すのではなく、最初から活用することが合格への近道です。

顔

③ テキストと過去問を繰り返す

テキストは、最初は理解できなくても気にせず最後まで読み切り、全体像をつかむことが大切です。過去問では、1周目で間違えた問題が貴重な教材となります。

2周目以降は「間違えた問題だけ」を重点的に解くことで、効率よく弱点を克服することができます。正解率よりも「どこが分からないか」を明確にすることが重要です。

④ 模試・通信講座・ノートで弱点克服

試験数カ月前になったら模試を受け、本番の環境に慣れておくと当日焦らずに済みます。模試の結果を使って学習計画を軌道修正すれば、苦手克服が明確になります。

独学での勉強が不安な人には通信講座の利用がおすすめです。通信講座には効率的なカリキュラムや添削があり、カリキュラムに沿って学習を進めることが合格への最短ルートになります。

さらに、過去問で繰り返し間違える部分はノートにまとめて「弱点専用教材」を作れば、必要な知識を集中強化できます。暗記用単語帳やアプリを使ってスキマ学習を進めるのも効果的です。

⑤ 原則を理解して例外を暗記する

勉強

学習の際にすべてを暗記する必要はありません。まず大切なのは「原則」を理解することです。そのうえで、出てくる「例外」だけを覚えればよいのです。

さらに例外を「なぜそうなるか」という理由と一緒に整理すると理解が深まり、定着率も高まります。

学ぶ内容は「原則 → 例外 → 理由」の順で整理していきましょう。

⑥ 具体例に置き換えて考える

勉強

説明文だけではイメージしづらいと感じたら、必ず具体例に置き換えて考える習慣をつけましょう。

例えば工事の技術なら「実際の現場でどう使われているか」を調べることで理解が一気に深くなります。

資格指導のプロ講師の多くは、この「具体例への置き換え」が圧倒的に上手です。抽象的な知識を身近な事例に変換することで、記憶にも残りやすくなります。

⑦ セルフレクチャーで理解を深める

ステップアップ

自分で自分に講義する「セルフレクチャー」も効果的です。学んだ内容を声に出して説明すると、脳が刺激されるため理解が深まり、記憶の定着も進みます。

説明につまずいた箇所は、理解不足のポイント。黙読では「わかった気になる」ことが多いため、声に出すことで理解を可視化できます。

⑧ 自分に合ったタイプの学習法を使う

気づき

人には大きく「視覚タイプ」と「聴覚タイプ」がいます。

「視覚タイプ」は文章や図で学ぶ方が記憶に残りやすく、図解や色分けが効果的です。
 
一方、「聴覚タイプ」は音声講義を繰り返し聞いたり、声に出して読んだりすると理解が進みます。講義音声を聞き流す「ながら勉強」も聴覚タイプには向いています。

⑨ 勉強を毎日の習慣にする

日々

勉強は「短くても毎日続けること」が何より重要です。寝る前5分でも良いので、机に向かう習慣だけは止めないようにします。

歯磨きと同じようにルーティン化できれば、勉強に「意思の力」は必要なくなり、逆にやらないと気持ち悪いと感じるほど自然になります。

たとえば、早起きしてカフェに行き、コーヒーやケーキをご褒美にするなど、楽しみとセットにして習慣化する方法も効果的です。

⑩ スキマ時間を有効活用する

隙間時間

忙しい社会人の資格勉強は、まとまった時間が取れることの方が珍しいもの。
勉強時間は探すのではなく作る」という意識が重要です。

通勤、昼休み、お風呂などの5〜10分の積み重ねでも、合計すると大きな時間になります。

混雑した通勤電車ではiPadやスマホにテキストを取り込むと荷物が減り、気になる部分をすぐ確認できるため効率的にスキマ時間を活用できます。

合格できない人によくある失敗5選

おすすめできない

資格試験の勉強では、時間をかけて努力しているのに結果が出ない人が少なくありません。その多くは「努力量」ではなく「勉強のやり方」に問題があります。

ここでは、不合格につながりやすい典型的な5つの学習パターンを解説します。もし当てはまっていたら、今日から改善していきましょう。

①「質より量で問題を大量にこなす」

勉強

真面目な人ほどやりがちな失敗が、「とにかく問題数をこなすこと」を目的にしてしまうことです。

大量に問題を解くと「勉強した気」にはなりますが、
正解 or 不正解の判断だけで終わってしまうと、実は学習効果は低いままです。

重要なのは、「なぜ間違ったのか」「正解に至る根拠は何か」を押さえること。
周辺知識まで理解しておけば、本番で知識を応用して解ける力が身につきます。

限られた勉強時間で合格を目指すなら、

  • 解く量より理解の深さ
  • 正誤判断より理由の分析

を徹底することが合格への近道です。

②「ひたすら暗記しようとする」

顔

暗記は資格試験に欠かせませんが、すべてを丸暗記しようとするのは非効率です。特に法律系の資格では、

  • 条文を丸暗記する
  • 用語を語呂合わせで覚える

といった方法だけでは太刀打ちできません。

大事なのは、

・なぜその規定があるのか
・どのような場面で適用されるのか

という“考え方”と“理由”を理解すること。

理解した上で、最小限のキーワードや語句を覚える方が圧倒的に定着します。
丸暗記より、理解を軸に学習を組み立てていきましょう。

③「時間をベースに勉強する」

選べない

よくあるのが、

「今日は3時間勉強したから頑張った」

という“時間型学習”。
しかし、時間をかけることと知識が定着することは別問題です。

勉強は、

「今日はこの章を理解する」
「この単元の過去問を8割取れるようにする」

といった“ノルマ型”に切り替えましょう。

ただし、ノルマ型で陥りやすいのが、

  • 完璧主義になり本番までに範囲が終わらない

という落とし穴。

大切なのは、

  • 1時間でこの章を終える
  • わからなくても次に進む

という“時間意識”とセットにすること。
ノルマ × 時間制限でメリハリが生まれ、効率が飛躍的に上がります。

④「テキストを書き写してノートにまとめる」

バツ

丁寧に勉強する人ほどやりがちなのが、

テキストをノートに一から書き写す

という勉強法。

書くこと自体は記憶に役立つものの、同じ情報をただまとめ直すだけでは、

  • 時間がかかる
  • 情報が増えて逆に見づらくなる
  • テキストもノートも使いにくい

という失敗に陥りがちです。

おすすめは、

  • テキストをコピーしたサブノートを作る
  • 気づきや例をどんどん書き込む
  • 重要だと思ったことだけテキストに反映

という“情報整理型の書き込み”。

学習中のテキストはどんどん汚して良いもの。
「キレイに保って後で売る」ではなく、「本番で結果を出すために使い倒す」ことが大切です。

⑤ インプットだけで満足している

質問

もう一つ大事なポイントは、

インプット(読む・覚える)だけでは合格できない

ということ。

過去問を解く前に、

  • もっと覚えてから
  • もっと理解してから

と考えて延々とテキストを読む人がいますが、それでは伸びません。

理由はシンプル。

問題を解いて間違えない限り、本番で解けるようにはならない

からです。

最初は解けなくて当たり前。
むしろ、

  • 間違う
  • その理由を理解する
  • 次は解けるようにする

このサイクルこそが「伸びる人の学習」です。

過去問は、

  1. まず解説を読む
  2. 答えの流れを理解する
  3. 結論を隠して自分で説明してみる

という使い方がおすすめ。

解説には参考書と同じ内容が載っているため、読んでも理解しやすく、負担も少なく始められます。

効率的に合格するための5つのポイント

説明

資格試験は「勉強すれば必ず受かる」世界ですが、限られた時間をどう使うかで合否は大きく変わります。ここでは、忙しい社会人でも結果につながる、効率的な勉強法を5つの視点から解説します。

① 試験内容を徹底的に分析する

まず最初にやるべきは“勉強”ではなく“試験の研究”です。
過去問を数年分チェックし、

  • どの科目が出題されるか
  • 思考力問題が多いのか、知識問題が中心か
  • 頻出テーマはどれか
  • 配点が偏っている分野はないか
  • 過去問だけで範囲が網羅できるか

といった視点で分析します。

試験を理解しておけば、勉強は一気に効率化します。

  • 高得点が狙える科目に勉強時間を重点投下
  • 合否に影響しない分野は大胆に切り捨て
  • 何をどこまで勉強すれば合格圏に届くか明確化

無計画にテキストから始めるのではなく、「点が取れる勉強」に集中できるよう戦略を立てることが大切です。

② ゴールから逆算してスケジューリングする

基本情報

試験日をゴールに置いたら、そこから逆算して計画を立てます。

例:

  • 試験6か月前:全科目の基礎学習完了
  • 試験3か月前:過去問3周
  • 試験1か月前:弱点潰しと総仕上げ

ここで重要なのは 余裕のあるスケジュールを組むこと。

仕事・家事・育児をしていればトラブルは必ず起きます。
スケジュールを詰め込み過ぎると、

  • 計画が遅れる
  • 焦る
  • モチベーションが下がる

の悪循環になります。

週単位の勉強時間は、稼働可能時間の 7〜8割程度 で設定すると現実的です。
さらに、

  • 毎日のノルマ
  • 1週間のノルマ

を細かく決めておくと、机に向かったときに“迷わず勉強に入れる”ようになり継続しやすくなります。

学習計画の例
学習計画の例

③ 教材を絞り込み、手を広げすぎない

勉強

勉強が不安になると、

  • 新しいテキスト
  • 追加の問題集
  • 解説動画

などを次々と足したくなります。
しかし、教材を増やすほど作業量が増え、どれも中途半端に終わるのが大半です。

必要なのは、

100の曖昧な知識よりも、10の確実な知識。

選んだ教材を信じ、

  • インプットは最小限
  • 過去問を繰り返し解いて理解を深める

というシンプルな学習のほうが、定着力も得点力も圧倒的に高まります。

④ 信頼できるメンターを見つける

メンター

資格勉強は長期戦です。
特に難関資格では、

  • 孤独
  • 停滞
  • 落ち込み
  • ストレス

といった壁に必ずぶち当たります。

そこで重要なのが、

  • その資格に合格した先輩
  • 一緒に勉強する仲間
  • 受験指導校の講師

など 相談・質問できる相手を確保すること。

メンターがいるだけで、

  • 孤独が消える
  • 行き詰まったときに質問してすぐ前に進める
  • 勉強ペースが安定する
  • モチベーションを維持できる

といった大きなメリットが得られます。

SNS、コミュニティ、アプリでもOK。
“ひとりで頑張りすぎない”ことが効率的な合格の近道です。

⑤ インプット:アウトプットは1:3が最も効率的

パソコンチェック

資格勉強で失敗する多くの人は、

  • ひたすら暗記する
  • テキストを読み込み続ける
  • 知識が完璧になってから問題を解こうとする

という インプット偏重 になりがちです。

しかし、

知識は使わなければ定着しない。

理想の比率は、

インプット:アウトプット = 1:3

たとえば、

  • 勉強した章はすぐ問題を解く
  • 間違えた問題だけ重点復習
  • 過去問・問題集は最低3周
  • 復習は1日後、1週間後、1ヶ月後と短期間で反復する

これにより、

  • 記憶が定着
  • 点が取れる勉強になる
  • 合格ラインが見えてくる

という“勝てる勉強”になります。

また、社会人の場合は机に向かえる時間が限られるため、

  • 通勤電車
  • 昼休み
  • 寝る前
  • 5〜10分のスキマ時間

を最大限活用するのが重要。
“時間を探すのではなく、作る”意識が大切です。

向いている人いない人

まとめると、効率的に合格するために必要なポイントは、

  1. 試験を分析し、点が取れる分野を理解する
  2. 試験日から逆算して余裕ある計画を立てる
  3. 教材を絞り、繰り返し活用する
  4. 孤独にならない環境を整える
  5. インプット1:アウトプット3で実践中心に回す

資格試験は限られた時間でいかに効率的に学習するかにかかっています。

やるべきことを絞り、戦略的に勉強すれば、限られた学習時間でも確実に合格ラインへ到達できます。

まとめ

まとめ

資格試験で短期間で合格する人と、何年も合格できない人の差は「勉強時間」ではなく「正しい勉強法を知っているか」です。

試験は満点を取る必要はなく、合格点を確実に取りにいく戦略が重要です。

完璧主義にならず、合格を通過点として最短で結果を出し、資格を実務や生活にいち早く活かしていきましょう。

よくある質問(FAQ)

満点を目指さなくても本当に合格できますか?

できます。国家資格試験は“合格点に届けば合格”する仕組みです。時間や労力は限られているため、出題頻度の高い分野から優先して得点し、効率よく合格点を確保する方が現実的で再現性があります。

どの科目から勉強すればいいですか?

まずは「得点源になる頻出科目」から取り組むのがおすすめです。出題ボリュームが多い科目や、正答率が高く狙いやすい問題を先に押さえることで、短期間でも合格点に届きやすくなります。

テキストより問題集を先にやった方がいいですか?

はい。資格試験は“解けてナンボ”。知識は問題演習の中で定着します。テキストは辞書のように使い、問題を解いて理解を深めるスタイルが効率的です。

仕事が忙しくて机に向かう時間がとれません…

スキマ時間の活用で合格を狙えます。通勤中や休憩時間にはスマホで過去問演習、まとまった時間に解説で理解を深める、といった形にすると、社会人でも継続できます。

短期間合格のために絶対にやってはいけないことは?

闇雲にすべての範囲を均等に学習することです。時間が分散し、理解が追いつかず、得点も伸びにくくなります。「捨てる問題」「優先する問題」を明確に決めることが重要です。

独学でも合格できますか?

可能ですが、スケジュール管理や答案の方向性に迷いやすいのがデメリットです。もし迷う場合は通信講座や添削サービスなど“弱点だけ補う”形式を併用するのがおすすめです。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

設備エンジニアとして日々奮闘しながら、より良い職場を求めて転職活動中。
複数の転職エージェントに登録。
自己分析や企業研究で得た知見を発信していきます。
【保有資格】
・設備設計一級建築士
・建築設備士
・一級管・電気工事管理技士ほか
詳しいプロフィールはこちら

コメント

コメントする


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次