久しぶりに本当に面白いという本に出会えました。
改めてFIREとは何か、を考えさせてくれる本です。
FIRE自体はあくまで手段であって、
「経済的自立を達成したあとの早期リタイア」したあとどうすんの?
っていう目的の部分が抜けている人が多いのではないでしょうか?
でもそれは一時的な通過点であって、結局ほとんどの人がまた仕事を始めている。
なぜなのか。
それは人間が社会的な生き物で、社会とのつながりなしには生きていけないから。
誰かの役に立ちたい、これは人間の本能。
この本能を満たすためについやってしまう、楽しいと思えることがだれかの役に立っている。
そんなことを仕事にすれば、その時点でサイドFIRE達成じゃない?
そんなことが書かれている本です。
FIREするためのノウハウ本ではない
この本は巷に多く出回っている、どうすればFIREできるのかを解説したものではありません。
どちらかといえば小説です。
言葉を喋るネコとしがないサラリーマンの会話を通して、FIRE・人生の幸福について深く掘り下げていく。
実は安全だと思っていたインデックス投資も実は落とし穴がある等、意外と見落としている部分に気付かさせてくれる本でもあります。
FIREを達成した・しようとしている人のリアル
FIREを達成した人がどのようにして達成したのか、複数の登場人物の生活が細かく描写されていて、具体的なイメージを持つことができます。
状況は様々ですが、共通しているのは
皆、血の滲むような努力をしている
ということ。
楽してFIREなんてできない。
早期リタイアという普通の人ができない難しいことを達成するのだから、当然ですよね、という話。
そもそもFIREは必要か?
そんな血の滲むような努力をして得た、得られるかもわからないFIREをする意味は本当にあるのか?
なんのためにFIREをするのか?
FIRE資産を形成して4%取り崩しルールで生活できたとして、心の平穏は保たれるのか?
具体的な登場人物の日常を通して、ハッと気付き、改めて考えさせられます。
人間の幸福とは?
結局人間の幸福とはなんなのか?
- 心身の健康
- 成功の高揚感
- 社会とのつながり
この3つが達成されて、人間は幸福を感じられるといいます。
このうち2と3を得ることができるのが仕事なのかなぁと思うのですが、実際の世界ではこの仕事が辛くシンドイ。。。
だったら、
自分が本当にやりたいと思うこと、誰に言われるでもなくやってしまうこと。
これを仕事にできれば、こんな幸せはないですよね、という話。
いわゆる天職ってやつですね。
でもそんなの簡単に見つからないよ。。。
リスクは仕事でとって好きを見つけていく
ではどうすれば良いのか。
好きだと思うこと、そんな仕事がないか探す or 自分で作る
私なりの解釈です。
始めはうまくいかなくて当然です、失敗もするでしょう。
でも天才じゃないんだから失敗して当然です。始めから成功することの方がおかしい。
自身のリスク許容度の中で小さな失敗を積み重ねていく。
そうしているうちに自分の「やりたい」と社会ニーズが合致するものが見つかる。
その過程はきっと楽しいものなんじゃないだろうか。
そんなことに気づかせてくれる本です。
まとめ
ここ数年はノウハウや技術系の本ばかり読んでいて、小説を読むのは久しぶりでした。
人生について深く考えさせてくれる本ですが、非常に読みやすくスラスラと読めてしまいます。
ネコと主人公のストーリーにも引き込まれ、最後は思わず涙。。
仕事・人生に悩んでいる人におすすめの1冊です。
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