企業研究【大林組】:年収、業績、社風、福利厚生について口コミ解説

大林組はスーパーゼネコン5社の一角です。「MAKE BEYOND つくるを拓く」キャッをチフレーズに、国内外で数多くのプロジェクトを手掛けており、東京スカイツリーエスコンフィールド北海道などが有名です。最近では佐藤健さんのTVCMをよく見かけて知っている、という人も多いのではないでしょうか。

大林組は「社員を大切にする」という方針が明確で、社員の人柄も良く福利厚生が充実しているのが特徴です。

この記事では以下の内容について、実際に就職・転職した社員の口コミを元に、大林組で働くイメージが持てるよう詳しく解説しています。

  • 業績がよく安心して働ける企業なのか?
  • どういった社風なのか?
  • どんな人材を求めているのか?
  • 面接はどういった感じなのか?
目次

大林組の基本情報

社名株式会社大林組
本社東京都港区港南2−15−2 品川インターシティB棟
創業1892年
設立1936年
資本金577億円余
従業員数9,253名(2024年3月時点)
平均年収
1,066万円
残業(月)
35.0時間
有給取得年平均
11.0
離職率
1.4

出典:就職四季報2026-2027年版

2025年からは新卒の初任給がupし、現場インセンティブを含めると学部卒で最大35万円にもなります。

大林組の社長の年収は?

大林組社長の年収は、2024年有価証券報告書によると約1億5千万円となっています。

役員報酬は個別には記載されていませんが、平均で約5500万円と推測されます。

大林組の会社業績

売上・営業利益率

売上高は増加傾向で好業績が続いています。2024年には2兆円を突破し、2025年にはそれを上回る売上が見込まれています。

一方、営業利益率は物価上昇の影響で直近は減少傾向、2022年には複数の大規模工事物件において工事損失引当金を計上したことで利益率が大きく低下しましたが、その後は持ち直しています。

財務状況

好業績に連動して資産も積み上がっています。自己資本比率は同業他社と同水準です。

営業CF(キャッシュフロー)

資金繰りを表す営業CFも直近は連続黒字となっており、資金繰りには問題ありません。

※営業CFマージン:売上高に対する営業活動による現金収入の割合。プラスの場合には会社の成長が見込める。

大林組の職種・社風・福利厚生

大林組の職種と担当業務

建築(生産・開発・研究)

「生産系」、「開発系」、「研究系」に分かれます。各業務内容は以下の通りです。
  「生産系」:施工管理のほか生産支援など建物をかたちにする最前線を担います。
  「開発系」:市街地再開発や不動産ソリューション、PPPなどの開発事業を担います。
  「研究系」:構造技術、環境技術、施工技術など大林組の技術力を支える研究開発を行います。

建築(設計)

顧客のニーズをくみ取り、設計図書にまとめ、かたちにして提供します。

情報

業務プロセス改革、建設現場の生産性向上、従業員のワークスタイル変革、BIM/CIMの推進、建物情報システムの企画から運営までを担います。

土木

道路、鉄道、空港、ダムなどの日々の生活に不可欠な社会基盤を提供します。現場勤務では海外を含めた全国各地において施工管理の仕事に従事します。常設では土木構造物の設計、技術開発、営業などを担います。

設備

建物の機能全般に関わる電気、給排水、空調などの設備の設計・見積・施工管理を担います。

エンジニアリング

工場などの「生産施設分野」、施設に係る情報システムを構築する「情報分野」、再生可能エネルギー等を取り扱う「環境施設分野」、土壌・地下水汚染対策を行う「土壌環境分野」に別れ、「立てる+α」を実現します。

機電

建物をつくるための機械・電気設備について「施工計画」「施工管理」「運用管理」「技術開発」を行います。

事務

各技術部門を束ねプロジェクトをリードする「営業」、不動産の賃貸・運用に携わる「開発」、資機材の調達を行う「生産支援」、施工現場の労務管理・会計業務を行う「現場事務」のほか総務、人事、ICTといった幅広い業務があります。

大林組の社風は「人が良い」

口コミでは「面倒見が良い」「温厚、穏やかな人が多い」「尊敬できる人が多い」など、ポジティブな意見が多く見られ、会社として人を大切にしている雰囲気が感じ取られました。一方で、やさしい職場環境であるが故に、チャレンジングな環境を希望している人にとっては物足りないと感じてしまうようです。

スクロールできます

社内でのコミュニケーションが活発で、仕事がしやすい環境だった。部署にもよるが2〜3年で人が入れ替わるので常にフレッシュな環境があり、問題が起きづらかった。
<20代後半・女性・事務> 出典:転職会議

技術力の高い上司が多く、人として尊敬できる人も多い。内勤の人は穏和で、現場の人は高圧的。
<20代前半・男性・経理> 出典:転職会議

特に管理職世代は多様な働き方への理解が低く、テレワークやフレックス制度などは浸透していないと想います。会社としては新しい制度を採用したり、社員への周知浸透に努める必要があると感じます。
<30代前半・男性・開発> 出典:転職会議

業界的に仕方ないのかもしれないが、どうしても減点主義の雰囲気で、保守的な人が多かった。何かミスが起こった時は原因究明より責任区分の追求が無駄に長く、物事が進み難いなと思った。
<20代後半・男性・営業> 出典:転職会議

大林組の福利厚生は手厚く、育児・女性支援が充実

大林組の福利厚生は非常に充実しています。人を大切にする企業の実現をスローガンに、多様な人材が活躍できる職場づくりを行う専門部署を設けるなど、従業員のエンゲージメント向上を目指した活動を積極的に行っている点が特徴的です。具体的には、育児や介護に伴う休暇制度やサポートが充実しているほか、従業員の健康課題に対応した福利厚生サービスを導入するなど、建設業界の中では先進的な制度が導入されています。

休暇制度

転勤時休暇
リフレッシュ休暇
育児・介護休暇
生理休暇
看護休暇
配偶者出産休暇
産前・産後休暇

育児支援

次世代育成補助金
ベビーシッター費用補助
フェムテック福利厚生
不妊治療補助金
フェムテック福利厚生

ライフステージごとの健康課題に対応したサービスが利用できます。都合の良い時に、興味のある分野について学べ、普段相談しづらい悩みを匿名で相談できるコミュニティを提供しています。コミュニティでは専門家への相談も可能です。また、オンラインピル診療、更年期相談等の各種ヘルスケアサービスの従業員割引特典が利用できます。
フェムテック福利厚生

その他の制度

住宅融資制度
持株会
共済会
財形貯蓄
社内預金
資格取得支援
サテライトオフィス
シェアオフィス
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住宅補助や育休等の休日制度、帰省旅費等の福利厚生が豊富。顧客の企業も大企業なので割引がある企業もある。
<20代後半・男性・施工管理> 出典:転職会議

結婚していたり、子どもがいる人にはとてもいい福利厚生かと想います。賃貸住宅に対しての借り上げ社宅補助、持ち家に対しての返済補助がとても良いです。全国にある保養施設は大きい会社だから使えるようなところばかりです。
<30代前半・男性・設計> 出典:転職会議

男性の育休など制度はあるが利用者はまだまだ少ない。とれない雰囲気ではないかもしれないが、気後れする人がほとんどなので、取得推進のために別の制度を考えることも必要と感じる。
<30代前半・男性・経理> 出典:転職会議

福利厚生は実は充実しているのですがあまり知られていなかったり、教えてもらう機会もなく、調べにくいことが欠点でしょうか。
<30代後半・男性・設計> 出典:転職会議

大林組の面接・選考

大林組が求める人材:
「ものづくりが好きな人」
「さまざまな業務にチャレンジし自らの可能性を切り拓きたい人」

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最初に2,3分の自己紹介をするように指示される。一問一答のような感じでスムーズに進んでいくが、途中で面接官が気になったところがあれば深堀りされる。エントリーシートに趣味・特技を書く欄があるが、面接ではエントリーシートに書いていない趣味を聞かれた。大きくイレギュラーな質問はない。面接官も笑顔が多く和やかな雰囲気であった。
<中途・女性・施工管理> 出典:転職会議

二次面接通過後、最終面接の連絡を待っていたところ、一級建築士資格がないことを理由に取り消しの連絡があった。ゼネコン設計部ではやはり一級建築士が必須になるようなので、取得後に受ける方が良いと思われる。
<中途・男性・設計> 出典:転職会議

一般的な一次面接でした。同業他社ではなくなぜ大林組なのかなど、差別化できるようにして面接に臨めば一次面接は通ると想います。他のスーゼネをどのくらい受けているかなども深く聞かれました。第一志望ということを伝えていく必要があると思います。逆質問の時間がしっかり用意されていたのでしっかりと考えて臨むべきです。
<新卒・男性・営業> 出典:転職会議

自己紹介から始まり、志望動機、自己PRを3分で話したあと、面接官の質問に答えていく形になります。難しいことは特に聞かれなかった印象ですが、社風や同業他社との違いを説明できた方が良いと思います。建築への意欲よりは人間性やコミュニケーション能力を見ていたように思います。
<中途・男性・施工管理> 出典:転職会議

まとめ

大林組は高い技術力を持った社員が多く、会社としても「社員を大切にする」という方針が明確になっており働きやすい、働きがいのある会社だと思います。

給料・福利厚生ともに申し分なく、異業種からでも十分に挑戦する価値のある会社だと思います。

建設業への労働時間規制適用により人材の確保が重要課題となっていますので、入社難易度は高いものの、一昔前よりはぐっと入社のハードルが下がっているのではないかと考えられます。

職種によっては全くの未経験であっても採用されているケースもありますので、積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

設備設計歴15年以上。
サラリーマンエンジニアとして日々奮闘中。
ニッチな設備業界を盛り上げるべく、情報を発信していきます。

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