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【高砂熱学】年収、社風について解説「やばい」「激務」口コミは本当?

高砂熱学

この記事は高砂熱学への就職・転職を検討している人向けの記事です。

建設業界で15年以上働いている著者が、口コミや就職情報誌、決算資料等から情報を収集・分析し、わかりやすくまとめています。

会社は人生の多くの時間を占めるだけに、就職・転職には慎重さが求められます。

「本当に就職・転職しても大丈夫なのか?」

「ブラック企業じゃないのか?」

不安が少しでも軽くなるように分かりやすさを重視しました。

  • 決算資料をわかりやすくグラフ化、業績・財務状況が一目でわかるように
  • 職場の雰囲気がわかるよう、公式動画、口コミを数多く掲載

具体的には次のことがわかります。

  • 高砂熱学の社風、福利厚生がわかる
  • どのような職種、仕事内容なのかを把握することができる
  • 就職、転職しても良い会社なのかの判断材料になる
  • 他の同業他社との比較ができる
  • 実際の面接の雰囲気や質問内容がわかる

会社選びは人生の大きな決断です。本記事を参考に、納得のいく選択をしてください。

転職にはエージェント選びも重要です。建設業界に精通したエージェントについてはこちらの記事で解説しています。

目次

高砂熱学の基本情報(年収・残業・有給・離職率)

平均年収
1,028万円
残業(月)
37.2時間
有給取得年平均
13.2
離職率
2.4

出典:就職四季報2026-2027年版

平均年収は1000万円超の高水準。残業時間は法規制は守っているものの、同業と比べると多めの印象。離職率は低く、社員の定着度が高いと言えます。

ちなみに高砂熱学の社長・役員の年収はどれくらい?

高砂熱学社長の年収は有価証券報告書によると約1億3千万円取締役の年収は平均で約4,00万円と推測されます。

努力次第では狙えるかもしれないポジション。夢のある金額ですね。

社名高砂熱学工業株式会社
本社東京都新宿区新宿6丁目27番30号
設立1923年
資本金130億円余
従業員数2,230名(2024年3月時点)

高砂熱学は空調・衛生設備の分野で国内トップクラスのサブコン最大手です。

医療、製薬、研究施設、クリーンルームなどの高難度案件に強いと言われています。

「技術で勝負する会社」でありエンジニアとして成長したい人に向いています。

若手のうちから大規模案件を経験でき、空調設計・施工・保守まで一貫対応するため、幅広いスキルが身につきます。

近年はTVCMも積極的に展開。八木莉可子さんを起用し、認知度upにより採用を増やしたいいう意図が伝わってきます。

そのほかの大手サブコンとしては新菱冷熱工業や三機工業などが上げられます。

高砂熱学への転職は建設業に強い「建築転職」からエントリーできます。

高砂熱学の就職難易度(新卒)

高砂熱学の採用
  • 採用人員:事務系30人程度、技術系110人程度
  • 男女比:2:1
  • 採用倍率:「約3.7倍」

高砂熱学に学歴フィルターはある?

25年4月入社の採用実績校

東京大学、京都大学、大阪大学、東北大学、名古屋大学、九州大学、北海道大学、東京工業大学、筑波大学、東京農工大学、東京海洋大学、東京理科大学、電気通信大学、東京工科大学、東京工芸大学、東京電機大学、東京都市大学、東京農業大学、東京理科大学、東北大学、東北工業大学、東洋大学、鳥取大学、富山大学、豊橋技術科学大学、同志社大学、長岡技術科学大学、長崎大学、名古屋大学、名古屋工業大学、名古屋市立大学、名寄市立大学、奈良女子大学、南山大学、新潟大学、新潟工科大学、日本大学、日本工業大学、一橋大学、兵庫県立大学、広島大学、広島工業大学、福井大学、福井工業大学、福岡大学、福岡工業大学、福島大学、法政大学、北海道大学、北海道科学大学、前橋工科大学、三重大学、宮城大学、宮崎大学、武蔵大学、室蘭工業大学、明治大学、山形大学、山口大学、山梨大学、山梨学院大学、横浜国立大学、立教大学、立命館大学、立命館アジア太平洋大学、琉球大学、和歌山大学、早稲田大学

採用大学を見る限り、高砂熱学には学歴フィルターはないと考えることができます。また採用倍率も3.7倍と大手企業(平均25倍程度)としては低く、「入りやすい」企業であると言えます。

高砂熱学の会社業績

売上・営業利益率

高砂熱学はここ数年はコンスタントに3000億円代を売上げており、2025年には3800億と4000億代が目前です。営業利益率も直近数年は増加傾向で、受注、施工段階での採算改善により、2025年には8.5%と業界としてはかなりの高水準となる見込みです。

売上

財務状況

業績に連動して資産は順調に積み上がっています。自己資本比率は同業他社と同水準です。

総資産

営業CF(キャッシュフロー)

営業キャッシュ・フローはプラスとマイナスの年が交互になっていますが、これは建設業特有のプロジェクトベースの収益構造やタイミングによる収入・支出のばらつき(未成工事受入/支出金、売上債権/仕入債務の増減)によるものです。2025年は大きくマイナスとなっていますが、これは配当金の増配によるものです。

営業CF

※営業CFがプラスであれば投資や債務返済が可能な状態を表し、マイナスの場合には資金繰りが悪化していることを示しています。

※営業CFマージンは企業の売上高に対する営業活動による現金収入の割合を示す指標で、企業がどれだけ現金を生み出せているかを示し、経営状況の評価に用います。

高砂熱学の職種

高砂熱学の職種と担当業務

施工管理

施工管理職は、空調・衛生設備工事の現場において、工程・品質・安全・予算の管理を担う重要な役割を果たします。具体的には、施工計画の立案、協力会社との調整、設計図や施工図の確認、現場での進捗管理など、多岐にわたる業務を担当します。オフィスビルや病院、研究施設など多様な建築物に携わり、自身の関わった設備が形となる達成感を味わえる仕事です。また、文系出身者でも充実した研修制度により、専門知識を習得し活躍することが可能です。

▼ 必須・歓迎される経験

  • 空調・衛生設備の施工管理経験(目安:2年以上
  • 工程・品質・安全・原価管理の実務経験
  • ゼネコン現場での対応経験

▼ 保有していると有利な資格

  • 一級管工事施工管理技士(必須に近い)
  • 二級管工事でも可だが、入社後の取得が求められるケースあり

▼ 求められる人物像

  • 多数の関係者と連携できる現場調整力・リーダーシップ
  • フットワークが軽く、柔軟に対応できる人
設計

オフィスビル・病院・研究施設などの空調・衛生設備の設計を担う技術職です。建物の用途や規模、地域条件に応じて最適な熱源機器や配管・ダクトレイアウトを計画し、快適性・省エネ性を両立させる設計を行います。施工現場との連携も重視され、施工性や維持管理性を考慮した実用的な設計力が求められます。ZEBやBIMなど先進技術にも積極的に取り組んでおり、高い専門性を活かしてキャリアを築くことができます。

▼ 必須・歓迎される経験

  • 空調または衛生設備の設計経験(目安:2年以上
  • CAD操作スキル(AutoCAD、Rebro等)
  • 施主やゼネコンとの打合せ経験

▼ 保有していると有利な資格

  • 建築設備士(歓迎)
  • 一級管工事施工管理技士(あれば尚可)
  • エネルギー管理士

▼ 求められる人物像

  • 技術力だけでなく、対人調整能力も重視
  • 省エネ・ZEBなど新技術に関心があること
研究開発

研究開発職は、脱炭素社会の実現や地球環境保全を目指し、再生可能エネルギーや未利用エネルギーの利活用技術、資源循環型利用技術の開発に取り組んでいます。特に水素エネルギー利用技術を重要な開発課題と位置づけ、関連する技術や事業の開発を推進しています。

DX推進

DX推進職は、最新のIT・デジタル技術を活用し、建設業界の業務革新と脱炭素社会の実現に貢献する職種です。具体的には、BIM(Building Information Modeling)を中核としたデジタル基盤の整備・活用、AIやIoTを活用した業務の自動化、設備の自動運用などを推進しています。また、デジタル人材の育成や情報セキュリティの強化にも取り組んでおり、業界全体の変革を目指しています。この職種では、技術力と創造力を活かして新たな価値を創出することが求められます。

営業

営業職は、空調・衛生設備の提案営業を担い、顧客のニーズに応じた最適なソリューションを提供する役割を果たします。具体的には、エンドユーザーや設計事務所、ゼネコンなどの顧客を訪問し、計画されている工事情報を収集。その後、社内の設計・見積・施工部門と連携し、受注に向けた提案活動を行います。単なる製品販売ではなく、顧客の課題解決に向けた提案力と社内外の調整力が求められます。また、環境ニーズや省エネ・コスト削減といった付加価値のある提案を通じて、顧客との信頼関係を築くことが重要です。

▼ 必須・歓迎される経験

  • ゼネコン・設計事務所・法人向けの設備関連営業経験
  • 技術的なバックボーン(施工・設計出身も歓迎)

▼ 求められる人物像

  • 顧客との信頼関係構築が得意
  • 技術とコストのバランスを踏まえた提案力

高砂熱学の社風は「真面目で誠実。ただし、現場は激務で人を選ぶ。」

口コミでは「誠実」「若手のうちからどんどん任せられる」「成長できる」などポジティブな意見が多く見られますが、現場は「ハード」「研修とのギャップが大きい」といったネガテイブな意見が多く見られました。

色々な仕事を任せられ、成長のフィールドが整えられている分、責任の重さと業務量の多さからネガティブな意見が多く出ているようです。

スクロールできます

優しい人が多い。管理職も社員の残業を減らそうと、いつもどのくらい残業するのかの声掛けや、早く帰るように促している印象。忙しさもあり、中には態度が良くない人やクセが強い人も一定数はいる。
<20代・女性・事務> 出典:転職会議

人を育てることに皆が力を入れている。仕事が大変な分、仲間意識はある。大変な現場に応援に行くなど良い社風だと思う。
<30代・男性・新規事業> 出典:転職会議

昔の残業100時間超えて当たり前世代の方々が、今の若手に求めるものが時代にあっていないことが多いように感じる。良い人もいるが、面倒な仕事を若手に投げて得意な部分だけをやる人と組むとストレスがたまる。
<20代・男性・施工管理> 出典:転職会議

研修は手厚いが、その後の現場配属においては上司(現場代理人)の現場運営方針の影響を強く受け、研修以後を教わるタイミングや時間がないことがある。また、放任し昔ながらの見て盗めという時代錯誤の考えをもった中堅社員がちらほらいることから、研修と現場とのギャップが大きい。
<20代・男性・施工管理> 出典:転職会議

高砂熱学の口コミ「やばい」「きつい」「激務」の真相は?

高砂熱学は「やばい」のか?

「やばい」にも良い意味と悪い意味がありますが、高砂熱学が「やばい」と言われる大きな要因は次の通りです。

高砂熱学の仕事は「きつい」「激務」なのか?

スクロールできます

会社としてワークライフバランスを確保しようと様々な取り組みを行っている。業務のアウトソーシングをはじめ、業界内でも先進的に働き方改革を行っていることを感じる。
<30代・男性・施工管理> 出典:転職会議

外勤に関しては時間の配分が自分で決めようと思えば決められることが良い。会社からも離れて仕事するので上司の目がなく、サボろうと思えばサボれる。
<30代・男性・施工管理> 出典:転職会議

打ち合わせ、業務指示、書類指示など業務量が多く繁忙期は休みが少ないこと。常に余裕のない状態であり、深夜まで働くことも多々あります。
<30代・男性・施工管理> 出典:転職会議

現場にもよるが、残業は当たり前のようにある。事前に残業申請する必要があるが、基本的に毎日残業があるのであまり機能していない。
<20代・男性・施工管理> 出典:転職会議

以前は月100時間の残業もあったようですが、法規制により平均残業時間は30時間代に。ただ、他のサブコンと比較すると長い部類で、その分残業代の支給があり、年収を押し上げているようです。

離職率が高い?

離職率が高く「やばい」という噂もありますが、実態は2.4%と低く社員定着度が高い企業です。あくまで噂に過ぎないと言えるでしょう。

社員紹介がやばい?

以前の採用ページで施工管理職の小宇佐さんの1日のスケジュールが掲載されており、これがあまりにも過酷であるとしてネットで話題になりました。

それによると5:30起床、仕事を終えて現場を出るのが22:30、就寝時間が25:00となっており、睡眠時間が4時間半という過酷さ。

法規制前の掲載のため、現在は削除されていますが当時の忙しさの一端を垣間見ることができます。

現在は法規制により、深夜残業が常態化していることはないかと思われます。

高砂熱学の福利厚生は充実。休暇の取りやすさには課題も。

高砂熱学の福利厚生は非常に充実しており、住宅補助や借り上げ社宅精度、健康推進やサークル活動の支援など、多岐にわたる制度が整備されています。

男性の育児休暇取得率も2023年度で86%とここ数年で大幅に改善されています。

住宅関連では、借上げ独身寮や転勤者向け社宅、現場宿舎を用意し、転勤時の引越し費用や単身赴任者の月3回までの帰省旅費も会社が負担します。

財形貯蓄制度や従業員持株会、住宅資金融資斡旋制度など、将来の資産形成を支援する制度も充実しています。また、資格取得支援制度や国内留学制度(MBA)を通じて、社員のスキルアップを積極的にサポートしています。

さらに、オフィスカジュアルの推進やサテライトオフィスの導入など、柔軟な働き方を支援する取り組みも行っています。

休暇制度

赴任休暇
リフレッシュ休暇
育児・介護休暇
産後パパ休暇
慶弔休暇
産前・産後休暇

育児支援

時差出勤
配偶者出産時休暇
子の看護休暇
時短勤務・育児休業

その他の制度

財形貯蓄
契約厚生施設
持株会制度
独身寮・社宅
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会社紹介のワンルーム物件であれば29歳までは月1万円ほどで入居可能。そのため20代のうちは家賃がそのまま貯金できる。
<20代・男性・施工管理> 出典:転職会議

若い年次で実家が遠方だと住宅補助があり、これがなかなか手厚いと感じる。また、教育制度についてeラーニングや集合研修も年に定期的にあり、内容も充実しているため満足度が高いと感じる。
<20代・男性・施工管理> 出典:転職会議

大企業だけあって福利厚生は非常に充実している。ただし、残業時間が多く金を使っている時間がなく、勝手に溜まっていくというのが実情。休みがもっと取りやすくしてほしい。
<30代・男性・施工管理> 出典:転職会議

結婚して社宅から退去してしまうと家賃補助がでない。結婚の場合、扶養手当として月1万円支給されるが、それ以外の場合には補助がでない。
<20代・男性・施工管理> 出典:転職会議

高砂熱学は大手企業だけあって、福利厚生は一通り揃っており、充実しています。ただ、忙しさのあまりそれを活かすだけの時間が取れないというのがネックとなっているようです。

高砂熱学の面接・選考ではどんな質問がくる?

高砂熱学が求める人材:
・チャレンジ精神の豊富な人財
・たゆまぬ技術の強化
・お客様の期待に応える強い思い
・挑戦への強い意欲

スクロールできます

入社後何をしたいかという事を重点的に聞かれた。自分自身がやってきたことと関連づけて、できることを通して何ができるか、何をしたいかを答えることが重要だと思います。
<中途・男性・営業> 出典:転職会議

施工管理職について説明できるようにすることが大事。企業研究を他社とどのような違いがあるかを明確にする必要があります。この業界は企業それぞれがほぼ同じ内容を行っているので、差別化が難しいため時間をかけて行うと良いと思います。
<中途・男性・施工管理> 出典:転職会議

比較的厳かな雰囲気で、愛嬌をもって和やかな雰囲気に持っていこうとしても、面接官が笑ったり、空気が緩む場面はほとんどなく、淡々と質問に答えていくような感じであった。海外勤務の可能性あるが大丈夫かも聞かれた。
<中途・男性・施工管理> 出典:転職会議

比較的和やかな雰囲気で面接が進みました。厳しい業界であるが、耐えられるかをみられていると思う。特に、これといって答えることが難しい質問はなかった。最近は採用数が増えているため、技術職においては採用難易度は高くないと思われる。
<中途・男性・施工管理> 出典:転職会議

まとめ

高砂熱学は空調・衛生設備業界では誰もが知っている最大手サブコンです。

平均年収は1,000万円超、離職率も低く、専門的で大規模な案件を若手のうちから任せてもらえる魅力的な企業です。

一方で求められる技術レベルは高く、法規制により改善はされましたが繁忙度は変わらず高い状態が続いています。

高砂熱学が求めるものは「ないものは自分で創る」という姿勢を持った主体的な人材です。受け身ではなく、自ら課題を見つけて行動し、解決に導いた経験を具体的に伝えることで、企業とのマッチ度を高め、入社の可能性を広げることができます。

自分にはハードルが高いかもと考えていた人も、この機会に積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

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この記事を書いた人

設備設計歴15年以上。
サラリーマンエンジニアとして日々奮闘中。
ニッチな設備業界を盛り上げるべく、情報を発信していきます。

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