一級建築士は建築業界で最も権威のある資格の一つです。この資格を持つことで、建築設計や監理のプロとして、多くのプロジェクトに携わることができます。しかし、その試験は非常に難関で、独学での合格はかなりハードルが高いです。
過去問の傾向や勉強方法に精通した資格学校のサポートなしには最短での合格は難しく、資格学校の利用は必須と言えます。
そのため、どの資格学校を選ぶかということが重要になってきますが、費用も高額であることから決めきれないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
この記事では、実際に資格学校に通い一級建築士資格を取得した著者の目線から見た、おすすめの資格学校について、それぞれの特徴や実際の経験談も踏まえて解説します。
おすすめは総合資格かスタディング!
総合資格にするか日建学院にするか。でも両方高いよなぁ〜と、多くの受験生が悩まれているかと思います。
実際に合格した人の大半はどちらか、もしくは両方に通っていたのではないでしょうか。
筆者自身も日建学院に6年通って一級建築士を取得しました。
そんな筆者が当時の経験を振り返って、今おすすめする資格学校は、
【総合資格】と【スタディング】です。
人によって事情が異なると思いますので、次のような使い分けを考えています。
【総合資格】
なんといってもその合格実績の高さ、教材・授業の質の高さ、サポートの手厚さは群を抜いています。全国に教室がありオンラインにも対応。全方位隙がないというのが一番の理由です。
設計製図対策も含めて一貫した指導が受けることができ、与えられた課題をひたすらこなしていくことで、最短で合格できるでしょう。
その分学費は高額ですが、それに見合った十分な成果が期待できます。
【スタディング】
総合資格は隙のない全方位戦略で、一級建築士の資格学校としては最上位グレードである一方、学費は製図対策も含めると百万円近くにもなり高額です。
なんとか学費は抑えたい、教室に通っている時間もないという方におすすめできるのがスタディングの一級建築士講座です。
設計製図の講座もありますが、課題の添削はありません。経験上他者のフィードバックがないとどうしても独りよがりな図面になってしまいがちですので、こちらは別途資格学校の製図対策講座で添削を受けるのが良いと思います。
日建学院をおすすめしない理由は授業がDVDだから
冒頭でも書いた通り、筆者は日建学院に通って一級建築士を取得しました。しかし結果として6年もの年月を費やしてしまいました。特に学科試験合格には4年かかっています。
なぜ、こんなに時間がかかってしまったのか?
仕事が忙しかったなど要因は色々あります。が、振り返ってみて一番の要因は、
授業がDVDだったことです。
日建学院の教室に通っていましたが、授業開始時に事務のおじさんがやってきて、、、
DVDのスイッチをポチッ。。。。
あとはそれをひたすら教室で見るというスタイル。
DVDの講師は決まった原稿を読んでいるので、声に抑揚や臨場感がなく、日々の仕事の疲れもあいまってどうしても眠たくなってしまい、教室にはリタイア者が続出。
結局、あとでテキストを読んで内容を理解するという、なんとも効率の悪い学習をしていました。
わざわざ教室行ってDVD見ながら寝るぐらいなら、家で動画みて勉強していた方が良い。
今ならはっきりとそう思えますが、当時はそれに気づけなかった。
もちろん日建学院を全否定するつもりはありません。
実際に毎年多くの合格者を出していますし、私も時間はかかりましたが合格できています。
テキストの内容も洗練されていて分かりやすいものでした。
ただ、授業スタイルが自分には合わなかったというだけです。
総合資格をおすすめする理由は対人授業による効果が大きいから
高校や大学の授業で、いまでも覚えている内容があると思います。
それって、その時の先生の話し方であったり、仕草が印象的であったから覚えているということが多いのではないでしょうか?
人とのコミュニケーションに関するメラビアンの法則というものがあり、これによると人とのコミュニケーションにおいては、聴覚や視覚による情報が90%以上を占めるというものです。
目の前に講師がいて、リズムや抑揚をつけて授業を行う。授業は一方的ではなく、時には講師から発言を求められる。緊張感が生まれ、眠くなりにくい環境です。
また、自分や他の受講生が発言した内容というのは、記憶に残りやすく非常に学習効率の良い授業となります。
また、その場に講師がいることでわからならないことをその場で質問できるという点も、学習の効率を高めるという意味では非常に大きいことです。
ただ、総合資格の学費が高いことも事実です。私も総合資格と日建学院どちらにするか悩んだときの決め手は学費でした。日建学院の方が10万円ほど安かったため、日建学院に決めました。
しかし、その10万円をケチってしまったがために、長い年月を費やすこととなりトータルで言えば損をしていたことになります。
でも講師による授業だと、講師によってバラツキがあるんじゃないの?
これについては確かに一理あります。が、使用しているテキストは全国同一のものですので、教える内容が大きく異なるということはありえません。
会社同期の大半が総合資格に通っていましたが(日建は私ぐらい)、講師の授業がわかりにくいといった話を聞いたことはありませんでした。
スタディングをおすすめする理由は圧倒的なコストパフォーマンス!
総合資格が合格への王道とするならば、スタディングは「とにかくコストを抑えたい」「近くに教室がない、通っている時間もない」という方にぴったりの講座です。
スタディングの一級建築士講座は学科、製図合わせても10万円程度と大手資格学校の約1/10と圧倒的にコスト面でのメリットがあります。
授業は全て動画配信で行われるため、通勤中や休憩時間などの隙間時間にスマホからインプットを行うことができます。
また問題演習もスマホで行えるため、重たいテキスト・問題集を持ち歩く必要もありません。
また解いた問題の成績に合わせてAIが自動でその日に復習するべき問題をセレクトしてくれるので、何を勉強すれば良いのかで悩む必要もありません。学習の進捗状況や理解度も集計されグラフ化されるため、モチベーションの維持にも役立ちます。
無料の体験講座を見てみましたが、内容は大手資格学校と遜色なく、スタディング講座をこなし、過去問を何周も解いて時間内に解くことに慣れることで、十分に合格できる内容のものとなっています。
製図対策講座もあり、基本となる型や、作図方法の講義、演習問題もあります。ただ、前述したように課題の添削サービスはないので、こちらは別途資格学校に通うか資格保有者の知り合いにみてもらうといった対策は必要と思います。
まとめ
一級建築士を目指す人向けに、どの資格講座を選択すればよいか解説しました。
総合力で言えば学費は高いものの、対人授業を行っており、全方位の手厚いサポートがあるという点で「総合資格」が最もおすすめできます。
お金がない、時間がないという方にはオンラインでの動画講義に特化した「スタディング」がおすすめです。スマホ一つで学習でき、隙間時間を活用できます。またAIの導入により、個々人の理解度に応じた問題演習や学習進捗管理もでき、非常に優れた講座となっています。
この記事をきっかけに一人でも多くの方が一級建築士試験に合格されることを祈っています。
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