1級管工事施工管理技士 第一次検定の令和7年 第32問は、排水・通気設備に関する知識問題でした。誘導サイホン作用・通気立て管・通気管の立ち上げ・立て管内の圧力について、4つの記述から「適当でないもの」を選ぶ形式です。
本記事では1級管工事施工管理技士を保持する現役設備エンジニアの視点から、結論→誘導サイホンと自己サイホンの違い→各要点の整理→選択肢検証→実務目線の流れで整理します。「誘導サイホン=他の器具の排水が原因」を押さえれば、計算不要で取れる1点です。

トラップの破封は、サイホン作用の理解がカギ。自分の排水が原因か、他の排水が原因かで名前が変わります。区別して覚えましょう。


この記事を書いた人
設備エンジニア
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令和7年 1級管工事 第32問はこんな問題(知識型)
排水・通気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
選択肢は次の4つ。正解は①です。
| 番号 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| ① | 誘導サイホン作用とは、その器具自身の排水によりトラップ封水が破られることである | ✕ 誤り |
| ② | 通気立て管の上部は、管径を縮小せずに延長し、大気に開放する | ◯ 正しい |
| ③ | 通気管どうしを接続する場合は、その階における最高位の器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて接続する | ◯ 正しい |
| ④ | 立て管内では排水に誘引された空気が下降し、底部は正圧、上部は負圧になる | ◯ 正しい |
問題本文は公式PDFで確認できます。



カギは「誘導=他からの誘い」。他の器具の排水が立て管内に圧力変動を起こし、封水を引っ張るのが誘導サイホンです。自分の排水が原因なら自己サイホンです。
結論:正解は①|誘導サイホンは「他の器具の排水」が原因
先に答えだけ知りたい方のために結論をまとめます。正解は①。誘導サイホン作用は、他の器具の排水によって排水立て管内に圧力変動が生じ、トラップ封水が引っ張られて破られる現象です。①の「その器具自身の排水による」という説明は自己サイホン作用のことなので、誤りです。
- ①の誤り:器具自身の排水による破封は「自己サイホン作用」。誘導サイホンは他の器具の排水が原因
- ②正しい:通気立て管の上部は管径を縮小せず延長し、大気に開放する
- ③正しい:通気管どうしは、その階の最高位器具のあふれ縁より150mm以上立ち上げて接続
- ④正しい:排水立て管は底部が正圧、上部が負圧になりやすい



結論だけ確認したい方はここでOK。サイホン作用や通気の要点を整理したい方は、この続きをどうぞ。
サイホン作用を整理|自己サイホンと誘導サイホン
- 自己サイホン作用:その器具自身の排水でトラップ封水が引かれて破封する
- 誘導サイホン作用:他の器具の排水で立て管内に負圧が生じ、封水が引かれて破封する
- はね出し作用:立て管内の正圧で封水が室内側へ押し出される
- 通気の役割:圧力変動を逃がし、封水を守る
「自己」か「誘導」かは原因が自分の排水か、他の排水かで決まります。①は誘導と自己を取り違えた誤りです。通気はこれらの破封を防ぐために設けます。
選択肢を1つずつ検証|なぜ①が誤りか
① 誘導サイホン=自身の排水 → ✕ 正解
自身の排水によるのは自己サイホン。誘導は他の排水が原因で、これが誤りです。
② 通気立て管の上部 → ◯
管径を縮小せず延長し、大気に開放します。正しい記述です。
③ 通気管どうしは150mm以上立ち上げて接続 → ◯
その階の最高位器具のあふれ縁より高く立ち上げます。正しい記述です。
④ 立て管の圧力分布 → ◯
底部が正圧、上部が負圧。正しい記述です。
試験=サイホンの区別、実務=通気方式の選定で使う
① 通気方式の選定
実務では、各個通気・ループ通気・伸頂通気などから、器具数や配管経路に応じて通気方式を選びます。封水を確実に守ることが、悪臭・害虫侵入を防ぐ基本です。
② 立て管内の圧力管理
排水立て管は底部で正圧、上部で負圧になりやすく、適切な通気でこの圧力変動を緩和します。高層になるほど通気の重要性が増します。
③ 封水深と破封防止
トラップの封水深(一般に50〜100mm)を確保し、サイホン・蒸発・毛細管現象による破封を防ぎます。通気と封水深の両面で対策するのが実務の勘どころです。



サイホン作用の区別は、通気設計の土台。「自己=自分、誘導=他人」と覚えておけば、実務でも迷いませんよ。
まとめ|「誘導サイホンは他の排水が原因」を覚えるだけ
- 正解は①|誘導サイホンは他の器具の排水が原因。自身の排水によるのは自己サイホンで、①は誤り
- ②通気立て管上部の大気開放、③通気管どうしの接続高さ、④立て管の圧力…はすべて正しい
- サイホンは原因が自分か他人かで区別する



排水・通気は出題の常連分野。サイホンの区別を押さえれば、確実な得点源になりますよ。
解説を読んでも手応えを感じられないときは
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