1級管工事施工管理技士 過去問|令和7年第13問 鉄筋コンクリート造(部材の応力・かぶり厚さ)解説

1級管工事施工管理技士 令和7年 第13問 鉄筋コンクリート造のアイキャッチ画像

1級管工事施工管理技士 第一次検定の令和7年 第13問は、鉄筋コンクリート造の建築物に関する知識問題でした。コンクリートの性質・打込み・かぶり厚さ・部材が負担する応力について、4つの記述から「適当でないもの」を選ぶ形式です。

本記事では1級管工事施工管理技士を保持する現役設備エンジニアの視点から、結論→部材が負担する応力→コンクリート・かぶり厚さの要点→選択肢検証→実務目線の流れで整理します。建築構造の基礎を押さえれば、計算不要で取れる1点です。

管工事でも、スリーブ・インサート・支持金物などで躯体(RC)と必ず関わります。構造の基礎を知っておくと、配管支持や貫通処理の判断にも役立ちますよ。

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目次

令和7年 1級管工事 第13問はこんな問題(知識型)

📘 問題の要旨(要約)

鉄筋コンクリート造の建築物に関する記述のうち、適当でないものはどれか。

選択肢は次の4つ。正解は④です。

番号記述の要旨正誤
単位セメント量は乾燥収縮ひび割れ防止には少ない方がよいが、少なすぎるとワーカビリティが悪くなる◯ 正しい
コンクリートの打継ぎは、応力の小さいところで行う◯ 正しい
かぶり厚さには、火災時の鉄筋の強度低下を抑える効果がある◯ 正しい
柱や梁の部材が負担する応力は、曲げモーメントとせん断力の2種類である✕ 誤り

問題本文は公式PDFで確認できます。

カギは「部材が負担する応力は2種類だけ?」という点。柱や梁には曲げ・せん断のほかに“軸力”もかかります。「2種類」と限定したところが引っかけです。

結論:正解は④|部材の応力は「軸力」も含まれる

先に答えだけ知りたい方のために結論をまとめます。正解は④。柱や梁の部材が負担する応力は、曲げモーメント・せん断力に加えて「軸力」もあるため、「2種類である」と限定した記述は誤りです。

  • ④の誤り:部材に生じる応力(断面力)は、軸力・曲げモーメント・せん断力(さらにねじりモーメント)があり、「2種類」ではない
  • ①正しい:単位セメント量は少ない方が乾燥収縮ひび割れに有利だが、少なすぎるとワーカビリティが低下
  • ②正しい:コンクリートの打継ぎは、弱点になりにくい応力の小さいところで行う
  • ③正しい:かぶり厚さは火災時に鉄筋を熱から守り、強度低下を抑える

とくに柱は、建物の重さを支える軸力(圧縮力)が常にかかる代表的な部材です。「柱=軸力」をイメージすれば、④の「2種類だけ」という限定が誤りだと一目で分かります。

結論だけ確認したい方はここでOK。部材の応力やコンクリートの要点を整理したい方は、この続きをどうぞ。

部材が負担する応力を整理|軸力・曲げ・せん断

  • 軸力:部材軸方向の引張・圧縮(柱の圧縮が代表例)
  • 曲げモーメント:部材を曲げようとする力(梁にかかる代表的な応力)
  • せん断力:部材を断ち切ろうとする力
  • ねじりモーメント:部材をねじろうとする力

柱や梁には、これらが複数同時に作用します。「曲げとせん断の2種類だけ」と決めつけるのは誤りで、とくに柱の軸力を見落とさないことが重要です。

コンクリートとかぶり厚さの要点

  • 単位セメント量:多いと乾燥収縮ひび割れが増える。ただし少なすぎるとワーカビリティ(施工性)が悪化する
  • 打継ぎ:硬化したコンクリートに継ぐ位置は弱点になりやすいので、応力の小さいところで行う
  • かぶり厚さ:鉄筋を錆(中性化)や火災の熱から守る。耐久性・耐火の要

選択肢を1つずつ検証|なぜ④が誤りか

① 単位セメント量とワーカビリティ → ◯
少ない方がひび割れに有利だが、少なすぎると施工性が落ちる。正しい記述です。

② 打継ぎは応力の小さい位置で → ◯
打継ぎ部は弱点になりやすいため、応力の小さいところで行います。正しい記述です。

③ かぶり厚さは耐火に効果 → ◯
火災時に鉄筋を熱から守り強度低下を抑えます。正しい記述です。

④ 部材の応力は2種類 → ✕ 正解
軸力も含まれるため「2種類」は誤り。これが唯一の誤りです。

試験=応力の種類の理解、実務=配管支持・スリーブで躯体と関わる

① 梁貫通スリーブの位置と径の制限

配管が梁を貫通する場合、梁のせん断力が大きい端部を避け、径や位置に構造的な制限があります。梁にかかる応力(曲げ・せん断)を理解していれば、貫通可能な範囲の判断ができます。

② インサート・あと施工アンカーの選定

配管支持金物を躯体に固定する際は、かぶり厚さや鉄筋位置を考慮してインサートやあと施工アンカーを選びます。かぶり厚さの知識は、アンカーの埋込み深さの判断にも生きます。

③ コンクリートのひび割れと漏水対策

地下ピットや水槽躯体では、コンクリートのひび割れが漏水に直結します。単位セメント量や打込みの知識は、防水・止水を考えるうえでの基礎になります。

構造は管工事の“隣の分野”ですが、配管支持や貫通処理で必ず関わります。応力の種類を理解しておくと、納まりの判断に自信が持てますよ。

まとめ|「部材の応力は軸力も含む」を覚えるだけ

  • 正解は④|部材の応力は曲げ・せん断だけでなく軸力(さらにねじり)も含む。「2種類」は誤り
  • ①単位セメント量、②打継ぎの位置、③かぶり厚さの耐火効果…はすべて正しい
  • 柱=軸力のイメージで「2種類だけ」の誤りに気づける

建築構造の基礎は、配管の納まり判断にも効いてきます。応力の種類とコンクリートの要点を押さえて、確実に1点を取りましょう。

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この記事を書いた人

現役20年の設備エンジニア。
「転⁠職⁠し⁠た⁠け⁠ど⁠残⁠っ⁠た」立場から発⁠信。

20〜30代の建設業エンジニアに、
「市⁠場⁠価⁠値⁠で⁠決⁠め⁠る⁠キ⁠ャ⁠リ⁠ア」を伝⁠授。

転職エージェント登録経験から、
「現⁠職⁠を⁠活⁠か⁠す⁠働⁠き⁠方」を発⁠信⁠中。

【保有資格】
・設⁠備⁠設⁠計⁠一⁠級⁠建⁠築⁠士
・建⁠築⁠設⁠備⁠士
・一⁠級⁠管⁠工⁠事⁠施⁠工⁠管⁠理⁠技⁠士
・一⁠級⁠電⁠気⁠工⁠事⁠施⁠工⁠管⁠理⁠技⁠士 ほか

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