建築設備士2026年3月号まとめ|竣工事例4選と最新設備技術を解説

建築設備士202603

一般社団法人 建築設備技術者協会が発行する会誌「建築設備士」2026年3月号では、最新の建築・設備事例を紹介する「竣工フラッシュ」をはじめ、国家戦略技術と設備技術者の関わり、さらには最新の制御アルゴリズムの動向まで、幅広いテーマが取り上げられています。

本記事では、その主な見どころをピックアップしてわかりやすく解説します。

目次

1. 私のひとこと:国家戦略技術と建築設備技術者の役割

株式会社日建設計の長谷川巌氏によるコラムでは、AI、量子、半導体、核融合などの「国家戦略技術」の推進において、建築設備技術者が果たすべき重要な役割について語られています。

先端研究施設の精密な環境制御や安定した電力供給システムの構築、さらにはIoTやAIを活用したスマートビルディングの実現など、日本の未来を左右する新技術の社会実装には、設備技術者の力が不可欠であることが強調されています。

2. 竣工フラッシュ:最新の建築・設備事例4選

今月号の「竣工フラッシュ」では、最新の設備技術が導入された4つの施設が紹介されています。

① 立命館先端クロスバースイノベーションコモンズ/グラスルーツイノベーションセンター

立命館CVIC/GIC

立命館大学(滋賀県)に誕生した本施設は、半導体不足による機器の長納期化に対応するため、汎用的な高効率パッケージエアコンを全面的に採用しました。メカニカルバルコニーを設けて室外機を分散配置することで冷媒配管を短縮し、省エネ性と短工期を両立させています。

② 藤岡市複合施設 ふじまる

ふじまる

群馬県藤岡市の図書館・保健センター等を含む平屋の複合施設です。居住域空調(床吹出空調)や、高効率な空冷ヒートポンプモジュールチラーの採用により、1階建て5,000㎡以上の集会場用途としては全国初となる「ZEB Ready」認証を取得しました。

③ 原宿クエスト

原宿クエスト

原宿と表参道をつなぐ新しい商業施設です。多様なテナントニーズ(飲食・物販など)に応えつつ省エネを実現するため、「水熱源ヒートポンプ個別分散空調機」を採用しています。また、非常用発電機や地下ピットを活用した雑用水備蓄など、高いBCP(事業継続計画)対応も特徴です。

④ 美作市庁舎

美作市庁舎

岡山県美作市の新庁舎は、地場産材の「美作桧」を構造や内装に積極的に活用した、地域密着型の防災拠点です。2層吹抜けの市民ロビーでは、トップライトと多機能ファンを組み合わせて年間を通じた温熱環境制御を行い、自然換気やナイトパージを効果的に運用することで「ZEB Ready」を達成しています。

3. 竣工フラッシュの裏側:現地視察レポート

会誌編集委員による現地視察レポートでは、長崎県に誕生した「長崎スタジアムシティ」と「長崎市庁舎」の裏側が紹介されています。 長崎スタジアムシティでは、コンコースの設備ルートの工夫や、アリーナにおける床吹出空調・暗幕カーテンを用いた効率的な空調・照明制御など、民間ノウハウを活かした合理的かつエンターテインメント性の高い設備運用が確認されました。

4. その他の注目コンテンツ

  • サロン「最高のファミリー・スポーツを見つけた日」:三建設備工業のザイ リョウリョウ氏が、幼稚園のスキーキャンプをきっかけに家族でスキーに熱中するようになった心温まるエピソードを綴っています。
  • コンピュータニュース:東京大学の宮田翔平氏が、空調システムの高度制御(モデル予測制御や強化学習)における「エミュレータ」の重要性と、アルゴリズム比較プラットフォーム(BOPTEST)の最新動向について解説しています。

おわりに

今月号も、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の達成に向けた実践的な工夫や、短工期・テナント対応といった現場のリアルな課題解決策が満載です。

各プロジェクトの詳細は、ぜひ「建築設備士」2026年3月号の誌面でご確認ください。

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この記事を書いた人

設備エンジニアとして日々奮闘しながら、より良い職場を求めて転職活動中。
複数の転職エージェントに登録。
自己分析や企業研究で得た知見を発信していきます。
【保有資格】
・設備設計一級建築士
・建築設備士
・一級管・電気工事管理技士ほか
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