1級管工事施工管理技士 第一次検定の令和7年 第11問は、電気設備に関する知識問題でした。UPS・接地工事・SPDといった電気設備の基本について、4つの記述から「適当でないもの」を選ぶ形式です。
本記事では1級管工事施工管理技士を保持する現役設備エンジニアの視点から、結論→接地工事の種類と抵抗値→各装置の役割→選択肢検証→実務目線の流れで整理します。接地工事の数値を押さえれば、計算不要で取れる1点です。

管工事でも、ポンプや送風機などの動力機器を扱う以上、接地(アース)の知識は必須。種類と抵抗値をセットで覚えると確実に得点できますよ。
令和7年 1級管工事 第11問はこんな問題(知識型)
電気設備に関する記述のうち、適当でないものはどれか。
選択肢は次の4つ。正解は②です。
| 番号 | 記述の要旨 | 正誤 |
|---|---|---|
| ① | UPS(無停電電源装置)は、停電・瞬時電圧低下時に電力を供給する装置 | ◯ 正しい |
| ② | D種接地工事の接地抵抗値は1,000Ω以下とする | ✕ 誤り |
| ③ | D種接地工事は、300V以下の低圧用機器の外箱等に施す | ◯ 正しい |
| ④ | SPD(サージ防護デバイス)は、雷から機器を保護する装置 | ◯ 正しい |
問題本文は公式PDFで確認できます。



D種接地は「100Ω以下」が基本。1,000Ωという大きすぎる値に違和感を持てれば、②が誤りだと一発で分かります。
結論:正解は②|D種接地は「100Ω以下」が正しい
先に答えだけ知りたい方のために結論をまとめます。正解は②。D種接地工事の接地抵抗値は100Ω以下(地絡時に0.5秒以内で自動遮断する装置を施設する場合は500Ω以下)が正しく、「1,000Ω以下」は誤りです。
- ②の誤り:D種接地の抵抗値は100Ω以下。1,000Ωでは大きすぎて感電・漏電保護にならない
- ①正しい:UPSは停電・瞬低時に無停電で電力を供給する装置
- ③正しい:D種接地は300V以下の低圧機器の外箱・鉄台等に施す
- ④正しい:SPDは雷サージから機器を保護する装置



結論だけ確認したい方はここでOK。接地工事の種類と抵抗値を整理したい方は、この続きをどうぞ。
接地工事の種類を整理|A種・B種・C種・D種
| 種類 | 主な対象 | 接地抵抗値 |
|---|---|---|
| A種 | 高圧・特別高圧機器の外箱等 | 10Ω以下 |
| B種 | 変圧器の高圧と低圧の混触防止 | 計算値(150/I 等) |
| C種 | 300V超の低圧機器 | 10Ω以下(0.5秒遮断で500Ω以下) |
| D種 | 300V以下の低圧機器 | 100Ω以下(0.5秒遮断で500Ω以下) |
覚え方は「高圧側ほど厳しい(小さい抵抗値)」。A種・C種は10Ω以下と厳しく、低圧のD種は100Ω以下です。いずれも地絡を0.5秒以内で遮断する装置がある場合は500Ω以下に緩和されます。
選択肢を1つずつ検証|なぜ②が誤りか
① UPSは停電時に電力供給 → ◯
無停電電源装置の役割そのもの。正しい記述です。
② D種接地は1,000Ω以下 → ✕ 正解
正しくは100Ω以下(条件により500Ω以下)。1,000Ωは大きすぎて誤り。これが唯一の誤りです。
③ D種は300V以下の機器に施す → ◯
300V以下の低圧機器の外箱・鉄台等に施す接地工事です。正しい記述です。
④ SPDは雷から機器を保護 → ◯
サージ防護デバイスは雷サージ等の異常電圧から機器を守ります。正しい記述です。
試験=接地の数値暗記、実務=設備機器のアース施工で使う
① 動力機器の接地(感電・漏電対策)
管工事でも、ポンプ・送風機・電動弁などの動力機器には接地が必要です。三相200V機器は300V以下なのでD種接地(100Ω以下)が基本。漏電時に人体への感電を防ぐ重要な施工です。
② 漏電遮断器との組み合わせ
接地と漏電遮断器はセットで機能します。地絡を素早く検知・遮断できれば接地抵抗値の要件が緩和される(500Ω以下)ことからも、両者の連携が安全の要であることが分かります。
③ 雷保護(SPD)と非常電源(UPS)
制御盤や監視装置にはSPDで雷サージ対策を、停電が許されない機器にはUPSで無停電電源を確保します。設備の自動制御化が進むほど、これらの保護・バックアップの重要性が増しています。



接地は地味ですが、感電事故を防ぐ命綱。試験で覚えた抵抗値は、現場のアース施工でそのまま使う実務知識ですよ。
まとめ|「D種接地は100Ω以下」を覚えるだけ
- 正解は②|D種接地の抵抗値は100Ω以下(0.5秒遮断で500Ω以下)。1,000Ωは誤り
- ①UPS、③D種は300V以下、④SPDはすべて正しい
- 接地はA種10Ω・C種10Ω・D種100Ωを押さえる(高圧側ほど厳しい)



接地工事の数値は毎年のように問われる定番。種類と抵抗値を表で覚えておけば、確実な得点源になりますよ。
次に読むべき関連記事
同じ令和7年の他の問題も、1問ずつ図解で解説しています。あわせてどうぞ。













コメント